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全モデル徹底比較!GPT-3からGPT-4o Mini-High、そしてGPT-5の未来像まで

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ぼくは、2020年以降に公開された ChatGPT 系列 17 モデルを網羅的に追跡し、最後に GPT-5 の展望までをまとめたよ。リリース順に特徴・開発背景・得意分野を整理したから、これ一つで GPT の進化史がまるわかり!


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ChatGPT 進化の全景

ChatGPT の歴史は「巨大化と高性能化」だけじゃなく、「低コスト化」「多モーダル化」「推論最適化」という複数の軸でスパイラルに進んできた。まずは全体像を頭に入れておこう。

モデル公開日 (JST)最大トークンモーダル主な強み
GPT-32020-06-112,048テキスト大規模パラメータで汎用NLPを開拓
GPT-3.52022-11-304,096テキストRLHFで指示追従性を向上
GPT-42023-03-1432,768テキスト+画像高度推論・マルチモーダル
GPT-4 Turbo2023-11-07128,000テキスト+画像高速&低コスト
GPT-4o2024-05-13128,000テキスト+画像+音声“Omni”リアルタイム対話
GPT-4o Mini2024-07-18128,000テキスト+画像低価格で高性能
o1〜o4系2024-09-12〜64,000〜200,000マルチモーダル“考える”プロセスを強化

参考:OpenAI 公式ブログ「Introducing GPT-4」
https://openai.com/research/gpt-4


モデルごとの詳細解説

GPT-3 ―― 大規模 LLM の夜明け

最初の転換点。1750 億パラメータという当時世界最大級のモデルは、わずかな例示だけで翻訳・要約・創作をこなして世界を驚かせた。API が招待制で公開され、研究機関やスタートアップがこぞって試用。コンテキスト長 2,048 トークンは現在から見れば短いけれど、ニュース記事や短編小説なら十分だった。弱点は「指示を無視しがち」「幻覚(誤情報)が多い」こと。これが後の RLHF 開発につながる。

GPT-3.5 ―― 指示に従う AI への第一歩

GPT-3 を RLHF(人間フィードバックによる強化学習)で再訓練。「text-davinci-003」などがこの系列に入り、指示追従性が劇的改善。4,096 トークンに拡張され、長めの対話でも文脈を保持。ChatGPT リサーチプレビューはこのモデルで始まった。毒性発言が減り、誤答率も低下したが、計算資源は依然として高価だった。

GPT-3.5 Turbo ―― 高速・ローコストの実用版

2023-03 に API で公開。内部アーキテクチャを再最適化して同等性能で推論速度を数倍に引き上げ、コストは 90 % 以上ダウン。後に 16k トークン版を追加し、関数呼び出しや JSON モードを実装。Snapchat「My AI」など商用チャットボットの標準エンジンになり、生成 AI のビジネス活用が一気に加速した。

GPT-4 ―― マルチモーダル知能の跳躍

公開直後に司法試験・医師試験で上位 10 % 相当のスコアを出し「人間超え」が話題に。画像入力を理解でき、32,768 トークンに拡張。コーディング支援では大規模コードベースのバグを自動特定し、企業の開発効率を押し上げた。安全性にも注力し、有害出力を GPT-3.5 比 82 % 低減 (社内測定)。

GPT-4 Turbo ―― 128k トークンと高速化の両立

DevDay で発表。128k トークン(約 300 ページ相当)を単一プロンプトで処理し、入力単価は GPT-4 比 1/3。長編ノンフィクションの要約や複雑なリーガルドキュメント解析で威力を発揮。シード値固定で再現性を保つ「json_mode」「seed」パラメータが開発者に好評。

GPT-4o (“Omni”) ―― 音声と画像をリアルタイム統合

単一ネットワークでテキスト・音声・画像を同時に処理。音声応答の平均レイテンシは 320 ms と人間会話レベル。視覚障がい者支援アプリでは、カメラ映像を解析して状況説明を音声で返すデモが成功。無料枠にも段階開放され、“AI 音声アシスタント元年”の火付け役となった。

GPT-4o Mini ―― 「安いのに賢い」小型モデル

モデルサイズを数 10 億パラメータまで削減しつつ、知識ベンチマーク MMLU で 82 % を達成。128k トークンを維持し、コストは GPT-3.5 Turbo の約 40 %。大量問い合わせをリアルタイム処理するカスタマーサポートや学習アプリで採用例が拡大中。

GPT-4o Mini-High ―― 小型モデルの限界突破

Mini と同一アーキテクチャで推論ステップを増やす “High” モード。難問推論・数学証明・詳細コードレビューに強い。LMSYS Arena の人間評価で GPT-4 を上回るスコアを獲得。応答時間は Mini 比 1.5 倍だが、精度重視シナリオでニーズ急伸。

o1-preview ―― “考える”プロセスを外に見せた試験機

2024-09 公開。内部連鎖思考(Chain-of-Thought)を自己チェックしながら生成する実験モデル。64k トークン対応。推論途中を可視化できることで信頼性評価の研究が進んだが、応答遅延が大きく週 50 クエリ制限あり。

o1 mini / o1 正式版 ―― 高速・思考型モデルの実用化

mini は推論深度を削り速度を向上、正式版はマルチモーダルを追加し 64k トークン解析。企業向け「ChatGPT Pro」に o1-pro が実装され、財務諸表の高精度分析や製薬の特許検索など専門業務で採用。

GPT-4.5 “Orion” ―― 感情理解と創造性をブースト

2025-02 に α 版公開。推定 3,000 億パラメータ級で、物語生成や脚本づくりの評価が高い。API はリソース負荷のため 2025-07 で終了予定。感情トーンの微妙な表現力を活かし、マーケティングコピー生成ツールが人気。

o3-mini / o3-mini-High ―― 200k トークン長考モデル

2025-01 リリース。200k トークン(小説 2 冊相当)を保持しながら自己反省ループで推論。mini-High は計算ステップ 3 倍で、大学レベル数学問題の正答率が GPT-4o Mini 比 +15 pt。学術リサーチ向けに注目。

o3 ―― “最強推論” を掲げた第 2 世代フラッグシップ

2025-04 公開。画像を回転・拡大しながら意味を再解釈する視覚推論を搭載。社内ブラウザ・Python 実行を自動制御し、多段階エージェントを標準装備。200k トークンで法務・金融・科学を横断的に解析。

o4-mini / o4-mini-High ―― スループット最優先の次世代軽量機

o3 を圧縮し、推論速度 3 倍・コスト 1/5。データサイエンスやログ分析など高ボリューム用途で引き合いが急増。mini-High は画像理解とステップ推論を高速化し、AI コーディングペアとして IDE に組み込まれ始めている。


GPT-5 が開く次世代の扉

GPT-5 は GPT 系列と o 系列を統合し、マルチモーダル × 長大コンテキスト × 自律エージェント を単一モデルで実装すると予想される。100 万トークン超の文脈把握、外部ツールを用いるタスク分解、強化学習による継続改善を標準化。安全性面では OpenAI Preparedness Framework を拡張し、リスク階層に応じたフェイルセーフを自動実装する見込み。登場時期は 2025 年夏以降と噂されるが、o4-mini ハイボリューム運用の成熟が前提条件だ。実現すれば AI は「対話アシスタント」から「自己完結型知的労働力」へ進化し、ビジネスとクリエイティブ双方の生産性を再定義するだろう。


まとめ

ここまで 17 モデルの特徴を時系列で整理し、GPT-5 の未来像まで展望した。巨大化一辺倒から効率・多モード・推論深度・自律性へ広がる進化を押さえておけば、次のAI導入の判断指針が見えてくるはずだ。