ここでは、SharePointリストの選択肢列に格納されている「OK」または「NG」をPowerAppsのコンボボックスにデフォルト表示させる方法を、問題の提起から解決まで順を追ってお話しするですよ。SharePoint(Microsoftのクラウド型コラボレーションサービス)とPowerApps(Microsoft Power Platformに含まれるアプリ開発ツール)を連携すると、コードを書かずにカスタマイズされたビジネスアプリを作るのがとっても簡単になるのですが、ときどき「デフォルト値を設定したいのにうまくいかない!」と困っちゃうことがありますよね。あんちゃんも最初は同じ壁にぶつかったので、皆さんのためにも実際の操作方法まで含めて丁寧に解説するですよ。この記事を読めば、コンボボックスに「OK」か「NG」をサクッと初期値として表示させ、業務効率アップに貢献できるようになるはずです。ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
SharePointリストとPowerAppsを連携して生じる問題と背景
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この章では、SharePointリストに存在する選択肢列をPowerApps上で扱う際に生まれる疑問や課題、そしてそれを解決するための基本的な考え方を紹介するですよ。PowerAppsのコンボボックスは、UI(User Interface)の操作性を高めるためにとても便利ですが、標準では思った通りにデフォルトの選択肢が表示されないことがあります。そんな「なんで?」が起きる原因と背景に迫るですよ。
SharePointリストに設定している選択肢列は、リスト側ではリストフォームを使って入力するときにはラクラク使えて便利なのですが、PowerAppsに置き換えた途端「あれ?デフォルト値が上手く設定されない…」という症状を耳にすることがあります。これにはいくつかの理由があるのですが、大きな要因としてはPowerApps上でのデフォルト値設定の扱い方がList Form(SharePointリストのフォーム)とは異なることが挙げられます。今回は特に「OK」あるいは「NG」の2択を挿入しているような基本的なケースを取り上げ、すんなり設定できる手順をまとめてみました。まずはその原因と基本知識からお話ししていきますね。
SharePointリストの選択肢列がPowerAppsでデフォルト表示されない原因
- 原因1:PowerAppsのDefaultSelectedItemsプロパティが未設定
コンボボックスには「DefaultSelectedItems」というプロパティがあるですよ。ここをうまく設定しないと、SharePointリストの既定値を反映してくれないケースが多いのです。 - 原因2:アイテムの型が合っていない
PowerAppsのコンボボックスでは、選択肢自体の型やデータ構造がSharePointリスト側と微妙にずれている場合、正しく表示されないことがあるですよ。特にChoice列が複数値を許可しているかどうかなどの設定が影響しがちです。 - 原因3:リスト上のChoice(選択肢)設定が単一値か複数値か
SharePointリストのChoice列は、単一選択と複数選択どちらも設定できるですよ。PowerApps側でのコンボボックスの扱い方はこの違いで変わってきます。
PowerApps側でのデフォルト値とSharePointリストの既定値の違い
- PowerAppsのDefaultSelectedItems
PowerAppsのコンボボックスが最初に何を表示するかを決めるプロパティ。ここで{ Value: "OK" }
のようなオブジェクトを指定することが多いです。 - SharePointリストの既定値
SharePointリストのChoice列で「既定値」を設定していたとしても、その設定がPowerAppsアプリに自動で反映されるわけではありません。リスト上でフォームを利用する際には効く設定ですが、カスタムアプリのUIでは独自にDefaultやDefaultSelectedItemsを指定する必要があるですよ。
実際の操作方法:基本手順と画面での流れ
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この章では、いよいよ実際の操作手順をステップバイステップでご案内するですよ。あんちゃんが試したときにつまずきやすかったポイントなんかも織り交ぜて解説しますので、ぜひ一緒に画面を開きながら確認してみてくださいね。
PowerAppsの画面(Canvas App)を開いてSharePointとつなげたら、コンボボックスを配置する手順まではスムーズですよね。だけどデータ接続だけでなく、初期表示の値をどう指定するかがちょっとややこしいんです。特にSharePointリストの選択肢をそのまま取り込んだ場合、「Items」の設定だけでは既定値が自動的に入るわけじゃないんです。ここではGUI(Graphical User Interface)上での設定箇所と、ちょっとした式の記述方法をご紹介します。もし英語表記の環境をお使いの場合でも、日本語メニューとの呼び名が少し違うだけで手順はだいたい同じですよ。
コンボボックスの設置とItemsプロパティの設定
- PowerAppsを起動してアプリを編集
まずはPowerApps(Power Apps)にログインして、カスタムアプリを編集する画面を開きます。新規にアプリを作成する場合はキャンバスアプリ(Canvas App)を選ぶとわかりやすいですよ。 - ツリービューから画面を選択し、コンボボックスを挿入
ツリービューまたは挿入メニューから「コンボボックス」を選んで、キャンバス上に配置します。好きなサイズにリサイズしておくと後々ラクですよ。 - コンボボックスの「Items」プロパティにSharePointリストのChoice列を設定
例として「DataSource」というSharePointリストがあり、その中にChoice列「Status」があるとします。コンボボックスの「Items」プロパティには次のように設定します。ComboBox1.Items = Choices(DataSource.Status)
あるいは、SharePointリストから直接列名を参照してComboBox1.Items = ['DataSource'].Status
と設定することもあります。環境によって少し違いますが、いずれにしてもChoice列のデータソースをここに指定します。
デフォルト値の設定(DefaultSelectedItemsプロパティ)
- プロパティペインから「DefaultSelectedItems」を選択
PowerAppsの右側のプロパティペイン、または左のツリーでコンボボックスを選択して「DefaultSelectedItems」を探します。これが初期表示を司る重要なプロパティですよ。 - 単一選択の場合の設定例
OKまたはNGのどちらかひとつだけ選べる単一選択の場合、下記のように書くとOKです。ComboBox1.DefaultSelectedItems = { Value: "OK" }
もしNGをデフォルトにしたければ同じ要領でValueを”NG”に変えてみてください。 - 複数選択の場合の設定例
複数選択が許可されているChoice列であれば、値を配列の形式で指定します。ComboBox1.DefaultSelectedItems = [ { Value: "OK" }, { Value: "NG" } ]
こんなふうに複数を同時に初期表示させることもできますよ。 - 文字列の表記ゆれに注意
SharePointリストのChoiceで登録している文字と、ここで入力する文字列がまったく同じである必要があります。たとえばリスト側が「Ok」となっていたら、PowerApps側も「Ok」と書かないと認識してくれません。
デフォルト値が正しく表示されるかの確認
- コンボボックスをプレビューして確認
上の設定を行ったら、アプリを保存してプレビュー(再生ボタン)でコンボボックスをチェックします。意図した選択肢が表示されれば成功ですよ。 - SharePointリストにデータを送信してみる
その後、アプリで保存・送信(SubmitFormなど)してみて、SharePointリスト側に正しく反映されるかどうかも確認してください。もし問題があればリスト側の列設定やアプリ側のデータカードのUpdateプロパティなどが原因かもしれません。
よくあるつまずきポイントとその対処法
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この章では、デフォルト値の設定に関してやりがちなミスや疑問点について、いくつかピックアップしてまとめるですよ。アプリ開発中に「あれ、動かない…どうして?」ってなったらチェックしてみてくださいね。
PowerAppsとSharePointリストを連携させると、一見簡単そうに思える設定でも、意外な落とし穴が潜んでいることがあるんです。特にChoice列は複数選択にも対応しているため、どこか1か所でも設定がずれていると、当初狙ったとおりに動かないことがよくあります。「わたしのケースではどうなるの?」と迷ったら、この章で紹介する対処法を一つずつ試してみるとヒントが見つかるかもしれません。あんちゃんが実際にぶつかったポイントも含めて、皆さんの作業の参考になれば幸いですよ。
デフォルト値が空白になってしまう
- 対処法:DefaultSelectedItemsのオブジェクト構造を再確認
もしデフォルトが空白になっていたら、書き方に誤りがないかチェックです。{ Value: "OK" }
のように大文字小文字も含めてリストと一致しているかなど、基本を見直すのが大事です。
デフォルト表示はされるが、リストに登録できない
- 対処法:Updateプロパティの確認
フォームを使用している場合、データカードのUpdate
プロパティとDefault
プロパティが正しく設定されているかどうかがポイントですよ。適切に設定されていないと、コンボボックスの選択内容がリストに送信されず、登録したつもりでも反映されないことがあります。
SharePointリストのChoice列が複数行の場合
- 対処法:文字列の配列として設定する
複数選択を想定しているChoice列の場合、PowerAppsで複数選択を行うには配列として扱う必要があります。具体的には[{ Value: "OK" }, { Value: "NG" }]
のように記述するです。
既定値が複数個設定されている
- 対処法:環境設定を整理する
もしSharePoint側の列で「既定値」が設定されていて、PowerApps側でも別の値を設定しようとしているなら、競合が起きる場合があります。PowerAppsのフォームを優先したい場合はSharePointリスト側の既定値設定をオフにしておくとよいですよ。
PowerAppsとSharePoint連携でさらに便利になる工夫
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これまでの手順でデフォルト値をセットできるようになったら、次は業務でさらに便利に使うための工夫をしてみましょう。ここではもう一歩進んだ活用アイデアを紹介します。
デフォルト表示を「OK」や「NG」にするだけでも、作業時の手間を減らすことができますが、PowerAppsとSharePointリストの連携はもっと自由度が高いんです。例えばユーザーの役職や部署に応じて初期値を変えたり、他のテキスト入力と関連付けて動的にコンボボックスの選択肢を絞り込むなんてことも可能ですよ。ここでは「ほんのちょっとの工夫」でアプリ利用者が快適になるアイデアを取り上げますので、ぜひ挑戦してみてください。
ユーザーごとにデフォルト値を変える
- Office365Usersコネクタと組み合わせる
PowerAppsでユーザーの情報(たとえばメールアドレスや所属部署)を取得し、その条件に応じてDefaultSelectedItems
を変える、というテクニックがあります。たとえば所属部署が「営業」であれば”OK”をセットするといったロジックですね。
他のコントロールと連動させる
- テキストボックスやドロップダウンの入力値で連動
「あるドロップダウンの値が”在庫あり”ならOKを選択、”在庫切れ”ならNGを選択」というように、コンボボックスのデフォルト値を動的に切り替えることもできます。If
関数やSwitch
関数を使い、他のコントロールのSelected.Value
を参照することで実装できますよ。
SharePointリストの列をフィルタリングする
- 条件付きで選択肢を制限する
例えば同じSharePointリスト内で「Status」がOKかNGかではなく、さらに細かい選択肢があるときは、PowerApps側でFilter
関数を使ってコンボボックスのItemsを絞り込む方法があります。これによりユーザーが不要な選択肢を選ばないようにできます。
まとめと応用:デフォルト値の設定でアプリ開発がぐっと楽になる
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最後に、今回の方法を使うとどのように業務改善が期待できるか、またさらに他の応用としてどんなことができるのかをまとめるですよ。アプリ開発がスムーズになると、ユーザーの入力ミスも減るし、使う側も管理する側もハッピーになれますよね。
ここまで一連の流れを見ていただいたとおり、PowerAppsとSharePointリストを連携してコンボボックスに「OK」や「NG」のデフォルト値を表示させるのは、ちょっとしたポイントを押さえれば実はそんなに難しくありません。この仕組みがわかると、その他の列やアプリにも応用が広がります。例えば承認フローやユーザー入力フォームでのエラー削減など、業務の効率化に直結する工夫がいろいろできるようになるですよ。これを機にPowerAppsの活用の幅をぜひ広げてみてくださいね。
あんちゃんのまとめ
- SharePointリストのChoice列とコンボボックスを正しく連携する
- Itemsプロパティで正しいソースを指定する
- DefaultSelectedItemsで初期表示を指定する
- Choice列の単一/複数選択の設定に注意する
- 単一選択なら
{ Value: "OK" }
- 複数選択なら
[{ Value: "OK" }, { Value: "NG" }]
- 単一選択なら
- データ送信(Submit)前にリストへの反映をテストする
- フォームの
Update
プロパティを確認 - 実際にリストを更新して正しくデータが入るかチェック
- フォームの
- デフォルト値を活用してユーザーの操作を最小限に抑える
- 選択肢を自動でセットすると入力の手間やミスが減る
- ユーザー権限や条件によって変動させることも可能
これらのポイントを押さえておけば、日々の業務フローが格段に楽になるはずです。PowerAppsは比較的簡単に始められる低コード(Low Code)プラットフォームなので、まずは小さなアプリで実験してみてコツをつかむのがおすすめです。
実践テーブル:操作手順と設定例まとめ
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実際の設定を一覧で見たい方のために、簡単なテーブルを用意したですよ。参考にどうぞ。
手順 | 設定場所 | 設定例 | ポイント |
---|---|---|---|
1. コンボボックス挿入 | PowerAppsのキャンバス | – | 挿入 > 入力 > コンボボックス |
2. Itemsプロパティ設定 | ComboBox1 → プロパティ → Items | Choices(SharePointList.ChoiceColumn) またはSharePointList.ChoiceColumn | 必ずChoice列を指定すること |
3. DefaultSelectedItems | ComboBox1 → プロパティ → DefaultSelectedItems | { Value: "OK" } 複数選択なら[{ Value: "OK" }, { Value: "NG" }] | 大文字小文字、スペルがリストのChoiceと合致しているか確認 |
4. リスト連携テスト | アプリを再生し、入力~送信 | – | リストに正しくデータが反映されるか確認 |
5. 応用設定 | ユーザー情報や他のコントロール連動 | If(...) やSwitch(...) 関数で切り替え | 条件によってデフォルト値を出し分け可能 |
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