~SharePointイントラサイトとHTTPイントラサイトの違いを解説~
Microsoft Edgeでファイルをダウンロードする際、「安全にダウンロードすることはできません」と警告が出る現象に悩んだことはありませんか?本記事では、僕が実際に調査した経緯とともに、なぜ同じExcelファイルでも、ダウンロード元のサイト(HTTPで始まるイントラサイトとHTTPSで始まるSharePointイントラサイト)によって挙動が異なるのかを解説します。さらに、暫定的な対応方法や恒久的な設定変更の注意点を整理し、実際に問題を解決するための具体策を提示しています。この記事を参考に、Edgeの警告に対して適切な対処を行い、安全にファイルをダウンロードできる環境を整えてください。
はじめに
Microsoft Edgeは、そのセキュリティ機能の一環として、ダウンロード時に不審なファイルや信頼性の低いサイトからのファイルに対し警告を表示する仕組みを備えています。これにより、ユーザーのPCをウイルスやマルウェアから守る役割を果たしています。しかし、実際には同じファイルでもダウンロード元のURLによって警告の有無が変わることがあり、ユーザーにとっては戸惑いの原因となっています。この記事では、僕自身が調査した内容をもとに、その仕組みと対策を解説します。
問題の背景
ダウンロード警告の発生状況
僕の調査では、以下の現象が確認されました。
- HTTPで始まるイントラサイトの場合
特に社内イントラネットで利用されるHTTPプロトコルのサイトからファイルをダウンロードする際には、警告が表示されず、通常通りダウンロードが行われる。 - HTTPSで始まるSharePointイントラサイトの場合
一方で、同じExcelファイルであっても、HTTPSで始まるSharePointのイントラサイトからダウンロードすると、「安全にダウンロードすることはできません」という警告が表示される。
調査の経緯

最初、僕はEdgeのバージョン124で一時的に誤った警告表示が実施されたという報告を知り、その後のバージョン127での正式な対応に関する情報を集めました。Microsoft公式サイトや関連ブログ、QAサイトの情報をもとに、警告表示の原因や挙動の違いについて検証しました。その結果、ダウンロード元のサイトのセキュリティ設定や信頼性評価が警告の表示に大きく影響していることが分かりました。
原因の検証
セキュリティ評価とプロトコルの違い
Microsoft Edgeは、SmartScreenフィルター(セキュリティ対策機能)を活用して、ダウンロードされるファイルの安全性を評価しています。
- HTTPサイトの場合
一般的に、社内イントラネットなどのHTTPサイトは、セキュリティ対策の適用が限定的であり、ファイルダウンロード時の警告が発生しにくいという傾向があります。 - HTTPSサイト(特にSharePoint)の場合
一方、HTTPSで提供されるSharePointイントラサイトは、通信の暗号化や証明書の管理が厳格に行われているため、SmartScreenによる評価がより厳密に実施されます。その結果、信頼性が若干低いと判断された場合、警告が表示される可能性があります。
ドメイン設定と例外リスト
Edgeの設定では、特定のサイトからのダウンロードを恒久的に許可するために、許可リスト(例外リスト)にドメインを追加することが可能です。
- ドメイン単位での許可
「https://example.com」と設定すると、そのドメイン以下のすべてのディレクトリが対象になります。サブドメインも含めたい場合は、`[*.]example.com`という形式が推奨されます。 - ディレクトリ単位での設定は不可
設定では、特定のディレクトリ(例:https://example.com/folder/
)単位での例外設定はできず、ドメイン全体を対象にする必要がある点に注意が必要です。
解決策の検討と対策方法
暫定的な対応方法
調査の結果、以下の暫定的な対応策が有効であることが分かりました。
- ダウンロード時に「保持する」を選択
警告が表示された際、画面上の「保持する」ボタンを手動で選ぶことで、一時的にファイルをダウンロードすることが可能です。 - 信頼できるサイトのみ実施
この方法は、あくまで信頼できるサイトからダウンロードする場合に限定して使用することが推奨されます。




恒久的な対応方法


より安定してファイルをダウンロードするためには、Microsoft Edgeの設定変更が必要です。


- 許可リストへのサイト追加
「セキュリティで保護されていないコンテンツ」の設定に、対象のドメインを追加することで、今後同じサイトからのダウンロード時に警告が表示されなくなります。- 設定画面から「Cookieとサイトのアクセス許可」を選び、「セキュリティで保護されていないコンテンツ」の項目で、許可するドメイン(例:
https://sharepoint.example.com
または[*.]example.com
)を追加する。
- 設定画面から「Cookieとサイトのアクセス許可」を選び、「セキュリティで保護されていないコンテンツ」の項目で、許可するドメイン(例:
- IT管理者との連携
企業や組織で管理されているPCの場合、ポリシーにより手動での設定変更が制限されている可能性があるため、管理者に相談の上で対応する必要があります。
注意点と今後の展望
注意点
- ファイルの安全性確認
警告を無視する前に、ダウンロードするファイルや提供元サイトの安全性を必ず確認すること。 - 一時的対応のリスク
暫定的な「保持する」対応は、毎回手動で行う必要があるため、頻繁に行う場合は恒久的な設定変更を検討する。 - 設定変更の影響
許可リストに追加する場合、対象ドメイン全体が例外扱いになるため、誤って信頼できないサイトも含まれないよう注意が必要。
今後の展望
Microsoft Edgeは常にセキュリティ向上のためにアップデートが続けられています。最新バージョンにおける挙動やセキュリティ設定は、今後も変動する可能性があるため、公式サイトやリリースノートを定期的に確認することが大切です。僕も新たな情報が出た際には、今回の調査内容と照らし合わせながら、引き続き対応策を検討していきたいと考えています。
まとめ
今回、Microsoft Edgeにおけるダウンロード警告の発生原因と対策について、僕自身の調査結果をもとに整理しました。HTTPサイトとHTTPSのSharePointイントラサイトで警告の挙動が異なる理由、そして暫定的および恒久的な対応方法について詳しく解説しました。セキュリティを確保しつつ、必要なファイルを安全にダウンロードするための知識として、この記事が同じ悩みを持つ読者の参考になれば幸いです。
参考公式サイト
以下の公式サイトは、Microsoft Edgeのダウンロード警告やセキュリティ設定に関する詳細情報を得る際に非常に参考になります。各サイトは最新情報が掲載されており、今回の記事の内容を裏付けるエビデンスとしても利用できます。
- Microsoft Edge リリースノート
https://learn.microsoft.com/ja-jp/deployedge/microsoft-edge-relnote-stable-channel
※最新バージョンの変更点や、警告表示に関するアップデートの履歴を確認できます。 - Microsoft Edge セキュリティに関する公式ガイド
https://learn.microsoft.com/ja-jp/deployedge/microsoft-edge-security-downloads-interruptions
※ダウンロード時の安全性や警告表示の仕組みについて、詳しい解説が掲載されています。 - Microsoft Tech Community – Microsoft Edge
https://techcommunity.microsoft.com/t5/microsoft-edge/ct-p/MicrosoftEdge
※最新の情報やユーザー同士のディスカッション、公式担当者からのアナウンスなどが掲載されています。
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