エースコンバット8を息子と遊びたいんですが、うちにはまだ、息子のぶんのノートパソコンがありません。買うにしても、ノートパソコンの値上がりがいつまで続くのかが気になって、手が止まっています。
そんなときに、PC Watchが11月2日に、メモリ(パソコンが作業中のデータを置いておく部品です)とSSD(データをしまっておく部品です)の値段の先行きを書いた特集を出しました。ノートパソコンの値段そのものの話ではないんですが、値段のもとになる部品の話です。これを手がかりに、落ち着く時期を考え直してみます。
ノートパソコンの値上がり
ぼくのASUS TUF Gaming A15は、グラフィックボードにRTX 4060 Laptopを積んでいて、エースコンバット8(以下エスコン8)の最低条件に合ったものです。でも、息子のLenovoのノートPCは、グラフィックボードがGTX 1650で、レイトレーシング(光の反射をリアルに描く仕組みです)に対応していません。エスコン8は動かなくて、一緒に遊ぶには、条件に合うノートパソコンがもう1台要るんです。ただ、その値段が高すぎます。
エスコン8を息子と遊ぶ方法はほかにもありますが、今回は、次の3つを答えにしません。
- PS5などのゲーム機:ゲーム機は買わない家なので、PS5を買えば済む、という話にはなりません。
- デスクトップパソコン:タワー型は置く場所がありません。
- 中古のノートパソコン:前の記事で探した中古には、在庫が1台だけのものがあり、商品ページに保証の期間が載っていないものもありました。
本当は、GeForce NOWのようなクラウドゲーミングで遊べるのが一番いいと思っています。重いゲームの計算を遠くのパソコンがやってくれるので、手元のパソコンの性能が関係なくなるからです。それでも、いま息子のぶんを用意するなら、新品のノートPCの値段がどうなっているかが先に気になります。

動く新品ノート、いまの値段
Steamに書かれているエスコン8の最低条件は、グラフィックボードがRTX 2060以上でレイトレーシングに対応していること、メモリが16GBです。この条件に合う新品を、価格.comで安い順に並べると、11月2日の最安は次のとおりでした。前の記事(9月30日)で、予算の目安は12万円くらいまでと書いたので、そこまでの下がり幅も並べています。
最低条件に合う新品で、12万円以内に収まるものは、価格.comの一覧に1件もありませんでした。RTX 4050は、機種ごとの電力の設定(グラフィックボードに流せる電力の上限で、TGPと呼ばれます)しだいで、最低条件のRTX 2060に届かないものがあるそうです(Notebookcheckの集計)。薄型のStealth 14は電力の設定が低めの可能性もあるので、買うなら仕様を確かめたいところです。ASUS Storeの直販は、日によって189,800円と244,800円を行き来していて、10月15日と25日は244,800円でした。
楽天でも見てみました。MSIのCyborg 15(RTX 5060 Laptop、メモリ16GB、SSD 1TB)は、MSIストアで250,600円です(11月2日)。
同じStealth 14は、楽天のShopthroughで183,200円でした(11月2日)。価格.comの最安の152,498円より3万円ほど高いので、同じ機種でも店によって値段がかなり違います。
9月30日から11月2日までの5週間で、価格.comで値段を追っていた8機種(MSI・ASUS・GIGABYTE・マウスコンピューターのRTX 4050・5050・5060の機種です。全部のノートPCではなく、値段の推移を読めた機種です)のうち5機種は同じ値段のままでした。残る3機種は、約3〜8%下がっています。
エースコンバット風の空中戦
息子は、ジョイスティックとスロットルがセットになった操縦機器をパソコンにつないで、前作のエスコン7を完全クリアしています。値段の話ばかりだと気が重くなるので、空中戦のイメージを動く図にしてみました。
ドッグファイトのイメージ:背後を取られた赤い機体が、フレアでミサイルをかわして雲へ逃げる
- 青い機体が旋回しながら、赤い機体の背後に回り込みます。
- 赤い機体にロックオン。枠が縮んで色が変わります。
- 青い機体がミサイルを撃ちます。
- 赤い機体がフレアをまき、ミサイルはそちらへそれます。
- 赤い機体は旋回をやめ、雲の中へ逃げ込みます。
エースコンバット8のドッグファイトをイメージして作った非公式のイメージ図で、ゲームの画面・機体・素材は使っていません。
図の中のロックオンは狙いを定めること、フレアはミサイルの狙いをそらす光の粒です。
操縦機器までそろえるなら、エスコン8の公式ライセンスの製品も出ています(PS5・PS4・PC対応)。
メモリが高い、いつまで?
ノートPCの値段を押し上げているのは、メモリとSSDの値上がりです。TrendForceは、900ドルのノートパソコンの部品代のうち、CPUとメモリとSSDで約68%を占めると見ています(2026年第3四半期。Tom’s Hardwareの10月12日の記事より)。
そのメモリの値段について、PC Watchの特集「【特集】メモリ・SSDの値下がりはAIバブル崩壊後?そのときは価格どころではない ~2028年まで逼迫と各社が予測、ただしその先も値下がりの保証なし」(大原雄介、2026年11月2日)が、各社の見通しをまとめています。この特集が書いているのはメモリとSSDの値段で、ノートパソコンの値段の予想は載っていません。そこは、AcerやTrendForceなど、別の見通しを足して考えます。
DDR5とDDR4はパソコン用メモリの世代の名前、NANDはSSDの記憶部分に使う部品です。それぞれのスポット価格(業者どうしの取引の値段)は、4月から10月にかけて、こう動いています。
出典:PC Watch(2026年11月2日)のグラフ1の数字。記事は、DRAMeXchangeのスポット価格に基づくと説明しています。
DDR5は10月21日まで、ほぼ右肩上がりでした。DDR4は9月9日の91.8ドルが最高で、そこから82.9ドルまで下がっています。
この特集は、新しい工場が動き出してメモリの生産が本格的に増えるのは「早いものでも2027年半ば、多くは2028年後半以降」と書いて、「2028年まではどう考えても供給が逼迫することは免れない」と続けています。記事によると、Micronは9月末の決算で、2027年と2028年は2026年よりメモリとストレージの供給がきつくなると見ていて、2027年に作る分の75%超がすでに契約済みだそうです。キオクシアは、スマホやパソコン向けの需要は伸びず、増える生産分はAI向けに回るので、需要が供給を上回る状況は2027年も続くと予想している、と記事は書いています。そのうえで記事の筆者は、各社の見通しをまとめて、供給不足は少なくとも2027年は続き、おそらく2028年ごろまで戻らないと読んでいます。
値段が下がる条件として記事が挙げているのは、AIバブルの崩壊ひとつです。「バブルが崩壊しない限りは価格が下がる可能性はまずない」。一方で、崩れた場合は、メモリの投げ売りになる反面、洒落にならない不景気になるおそれもある、とも書かれています。AIの勢いが続く限りメモリは安くならない、というのがこの特集の読みです。
メモリそのものを買い足す場合の値段も見ておきます。楽天のWINTENのノートPC用メモリ(DDR5、32GB=16GB×2枚)は、11月2日で77,750円でした。エスコン8の最低条件はメモリ16GBですが、開発元は10月16日のお知らせで、16GBなら仮想メモリ(SSDをメモリの代わりに使う仕組みです)を32GB以上にするよう案内しています。メモリを足すかどうかも、ノートPC選びの値段に響きます。
Amazonのこちらは、商品名に5600MHz(5200MHz・4800MHzでも動作)と書かれています。DDR5には規格の違いがあるので、自分のノートPCの仕様に合うかを先に確かめてください。
ノートPCのメモリは、機種によって増やせないものもあります。買う前に、自分の機種の仕様を見てください。
落ち着く時期の予想
ノートパソコンの値段が「落ち着く」には、読み方が3つありそうです。
- 値上がりが止まる:これ以上は上がらなくなる
- 値下がりに変わる:セールの一瞬ではなく、ふだんの値段が下がり続ける
- 予算に届く:前の記事で決めた12万円くらいに、ふだんの値段が届く
値上がりが止まる時期
価格.comで値段の推移を追っていた機種は、2026年の2月から8月ごろがいちばん高く、そこから横ばいか、少し下がっています。たとえばASUS Gaming V16(RTX 4050)は、4月から8月は179,700円前後でしたが、11月2日は170,280円です。いま売られている機種は、もう上がっていないように見えます。
ただ、これは、いま売っている機種の話です。TrendForceは、安く仕入れた部品の在庫がなくなると、値上がりを値段に回すか、メモリ容量などの仕様を削るかの圧力が強まると見ています(Tom’s Hardwareの10月12日の記事より)。2027年に出る新しい機種で、もう一段上がることもありえます。
Acerの会長は、パソコンの値段は2026年末にかけて5〜20%上がり、2027年前半に横ばいになって、そのあと下がる、と話したそうです(Tom’s Hardware、9月21日※英語サイト・自動翻訳推奨)。ぼくは、最安の値段が2027年前半まで横ばいか、新しい機種でもう一段上がるかのどちらか、と見ています。
値下がりに変わる時期
メモリの生産が本格的に増えるのは、早くて2027年半ば、多くは2028年後半以降です(PC Watch)。Acerの会長は、部品の値段と店頭の値段には数か月のずれがある、と話したそうです。これを値下がりの場面にも当てはめて、メモリが増え始める「2028年後半以降」にそのずれの数か月を足すと、ノートPCのふだんの値段が下がり始める中心は、2028年後半から2029年前半になりそうだと考えています。早ければ2027年後半、遅いと2029年後半まで幅があり、確からしさは低めです。
早まる材料もあります。Acerの会長は、2027年後半から部品の値段が下がり始めると見ています。中国のCXMTなど、新しいメーカーの安いメモリが出回る、という説明です。Notebookcheckは、この時期を、出ている見通しの中でいちばん楽観的、と書いています(Notebookcheck、9月23日※英語サイト・自動翻訳推奨)。IDCによると、7〜9月の世界のパソコン出荷は前の年より20.1%減っていて、店の在庫がだぶつけば、値引きが広がることもありそうです。ただ、IDCは、1年前の値段には戻らず、高いままだと見ています(Tom’s Hardwareの10月9日の記事より)。
遅れる材料もあります。SK hynixは、来年はメモリ不足がもっと厳しくなり、値段が正常に戻り始めるのは2030年から、と話したそうです(Tom’s Hardwareの9月21日の記事より)。AI向けの投資が崩れた場合は、メモリは投げ売りになっても、不景気とセットなので、ノートPCの値段にどう響くかは読めません。
予算12万円に届く時期
先ほどの表のとおり、12万円まで下がるには、RTX 4050の機種で約21%、RTX 5050で約37%、RTX 5060で約43%、値段が下がる必要があります。値上がりが始まる前の2025年9月でも、追っていたRTX 4050機のASUS Gaming V16は134,947円で、12万円には届いていませんでした。
ふだんの値段で12万円に届くのは、2028年までは難しそうです。届くとしても、2029年以降になるんじゃないかと思っています。
ドッグファイトのイメージ:高く飛ぶ値段の機体に、予算の機体が届くのは先になりそう
- 赤い機体(ノートPCの値段)は、いまの時点ですでに高いところを飛んでいます。青い機体(予算)はその下を進みます。点線の円は、照準が合わないことを表します。
- 2028年まで逼迫と見られる間、赤い機体は高いままです。2機の差は、なかなか縮まりません。
- 2028年から先は予想で、点線です。赤い機体が下がり始める中心は2028年後半〜2029年前半、幅は2027年後半〜2029年後半です。外れることもあります。
エースコンバット8のドッグファイトをイメージして作った非公式のイメージ図で、ゲームの画面・機体・素材は使っていません。線の高さと形は模式です。
「2028年まで逼迫」は、PC Watchの記事(2026年11月2日)が紹介する各社の見通しです。下がり始めの時期はぼくの予想です。
予想を並べると
探してみたんですが、ノートパソコンの値段の時期をはっきり言っているのは、Acerの会長ひとりでした。それ以外は、メモリの見通しから延ばして考えた予想なので、外れることもあります。表の「確からしさ」は、「中」が実際の値段の動きで確かめられた部分の多いもの、「低」が各社の見通しから延ばして考えた部分が中心のものです。
外れるとしたら、こんなときです。
- 早く下がる:Acer会長の見立てどおり、部品が2027年後半から下がる。パソコンが売れなくなって、店の値引きが広がる。AI向けの投資が崩れて、メモリが投げ売りになる
- 遅れる、または上がる:2027年の新しい機種で、値上げやメモリ容量の削減が起きる。SK hynixの言うとおり、値段が正常に戻り始めるのが2030年からになる
- どちらにも動く:輸入品が多いので、円安が進めば値段を押し上げ、円高なら下げる方向に働く。新しい世代のグラフィックボードが出て、古い世代の機種が値引きされることもあるかもしれません
メモリが下がる時期の見直し
9月24日の記事では、メモリ(CORSAIRの32GBキット)が下がり始めるのは2027年の秋から2028年の初めごろと予想して、待てるならそこまで待つ選択肢がある、と書きました。

そのあとに、Micronの9月末の決算、TrendForceの10月8日と21日の見通し、IDCの10月9日の発表、PC Watchの特集(11月2日)が出ました。どれも、2027年から2028年にかけてメモリはもっと足りなくなる、という方向の材料です。そこで、メモリが下がり始める時期は、9月の予想より後ろにずらして、2028年後半以降が中心になると思っています(SSDの部品のNANDだけは、2027年後半に良くなる可能性がある、とTrendForceは見ています)。ノートPCはメモリより数か月遅れるので、さらにあとになります。9月の予想が当たったか外れたかは、予想した2027年の秋から2028年の初めになるまで言えません。
値下がりが始まる合図
年だけだと待ちぼうけになるので、下がり始めたかどうかを自分で確かめられる合図も挙げておきます。
- DDR5のスポット価格が下がり続ける:いまは10月21日まで上がっていました。PC Watchのようなメモリ価格の記事のグラフで見られます。一時的な上下ではなく、続けて下がっているかが見るところです
- 価格.comで、同じ機種の最安値が下がり続ける:1日2日の安値ではなく、数週間たっても戻らないこと
- 2027年の春に、新しい機種の値段がどうなるか:ここでもう一段上がっていたら、横ばいの見立ては外れです
- 2027年後半:Acer会長の見立ての答え合わせの時期です
セールで安いとき
ふだんの値段が下がらなくても、セールで一瞬だけ安くなることはあります。価格.comの値段の推移では、同じStealth 14が、9月25日と26日は126,000円、10月3日と4日は108,890円と出た日がありました。どの店の、どんな条件の値段だったのかは、推移のグラフからは読み取れません。
セールの安値は、ふだんの値段が下がったという意味ではありません。見つけたときは、買う前にこの4つを確かめるのがよさそうです。
- グラフィックボードの型番が、最低条件に合っているか
- 電力の設定(TGP)が低すぎないか
- メモリが16GBか32GBか
- 在庫と保証の条件はどうか
クラウドゲーミングの今
エスコン8がクラウドで遊べるようになれば、息子のノートPCを買わずに済むので、「いつ落ち着くか」という問い自体が要らなくなります。それが一番いい形です。
11月2日の時点で、GeForce NOWは、NVIDIAの10月1日の追加ゲームの発表(NVIDIA公式ブログ※英語サイト・自動翻訳推奨)にエスコン8が入っていません。毎週木曜の追加の発表も、10月8日・15日・22日・29日の4回とも入っていないようです。Xboxのストアのエスコン8のページには、クラウドで遊べるという表示が出ていないようです。Xboxは11月に価格や対象ゲームの詳しい発表を予定していますが、11月2日の時点で、まだ出ていません。
海外のBoosteroidというサービスで遊べる、という情報を見かけました。日本で使えるのかは、ご存じの方がいたら教えてください。

クラウドの契約を調べた9月16日の記事は、こちらです。

GeForce NOWの追加は毎週木曜に発表されます。エスコン8が入ったかどうかは、その発表で分かります。
いま買う?待つ?
息子とすぐ遊びたいのか、待てるのかで、選び方が変わります。
- いま新品を買う:すぐに一緒に遊べます。条件に合う新品は、いまの最安で約15万円から21万円で、12万円を3万円から9万円ほど上回ります。RTX 4050の機種は条件ぎりぎりなので、仕様を確かめてからにしたいです。
- ふだんの値段が下がるまで待つ:下がり始めるのは、2028年後半以降の見込みです。それまで、息子とは一緒に遊べません。
- セールを狙って待つ:安い日はたまに出ますが、条件と在庫を確かめる手間がかかります。
- クラウドを待つ:エスコン8が来れば、ノートPCを買う必要がなくなります。毎週木曜の発表で見られます。
ゲーム機を買える方や、中古でもいい方には、前の記事に別の答えがあります。

Steam版のクラッシュと中古ノートについては、こちらに書きました。

まとめ
- いま売られている新品は、2026年の春から夏が天井で、そこから横ばいか少し下がっています。12万円以内で最低条件に合うものは、11月2日の価格.comに1件もありませんでした。
- ふだんの値段が下がり始めるのは2028年後半から2029年前半あたり、12万円に届くのは2029年以降、とぼくは予想しています。外れることもあります。
- それまでの間に変わりうるのは、クラウドにエスコン8が来ることと、セールで安い日が出ることです。
本当は、エスコン8がクラウドに来てくれるのが一番です。確かめるところは、毎週木曜のGeForce NOWの追加の発表と、2027年春の新しい機種の値段です。




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